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2008年 05月 26日
ぷりんのお届け前でばたばたしていたころ ムスメ@ロンドン から電話がありました。
「ママ、今ちょっとだいじょうぶ?」 「ぜんぜん、いいわよ~」 「ぷりんだっけ?イヌ、かわいいねぇ。 シンバのときも小学生の男の子だったね」 シンバ というのはまだ ビンゴ が来る前、洗足池公園で拾ったミックスの子犬。 シャンプーして居間に置いていたら、床の上に砂がたくさんこぼれていて・・・ あれ? と思ったら・・・砂が勝手に動いた。 ぜ~んぶ 子犬から落ちた ダニ だったの。 あわてて獣医さんで薬浴ですよ。 いや~、びっくりしましたね。 その子のときはすぐご近所の小学生が 「ごめんください」 とママと突然来てくれて、里親さんになってくれました。 その子 シンバ は賢い子で、家族のたからものになっています。 そして、シンバはいまや15才? 小学生だったおにいちゃんは W大学理工学部大学院生! ごりっぱ! 「そうだ、引越しは済んだの? 連絡がないから パパが心配しちゃってうるさかったわよ・・・ 不動産屋のサイトだと Under Offer になってたから大丈夫って思ってたけど。 パパは別人の Under Offer かもしれないじゃないか、って」 「うん、やっと昨日ね。 デポジットを払うのに、会社が契約しているところを通せのなんのとうるさくて。 『またぽしゃったらどうしてくれるんですかっ!』 って騒いで、やっとOK出たんだけど。 どうも、初めてのケースらしい・・・」 あらあら。 無理を通せば道理引っ込む・・・やりましたか^^; 「しかし、狭い。 家具つきだったから、シンガポールから送った お気に入りのベッドとダイニングセット 捨てた。 くっそぉ~~~」 うわぁ~。 ムスメは 値段を見ずに買うので、きっとすごいものなんだろう。 「どこが安い?」 と走り回ってるニイチャン、「なんだよ、捨てるんならオレにくれよ」と怒るだろうな。 しかし・・・遠すぎる。 「Y子ちゃんに電話したんだ。 実家に居づらくてやっと引っ越したんだって」 Y子ちゃんはムスメと大学同期で、同様に総合職。 入社以来ずっと海外転勤が続きやっと今年日本帰国しました。 互いの赴任先から電話でグチりあったり、訪問しあったり。 毎年年末年始の休暇では オンナ2人 温泉旅行にでかける親友です。 「え? ご両親の『いいかげんに日本に戻せ』で帰ってきたのよね」 「うん、でね、仕事から帰ってお風呂から出て居間に行くと 結婚相談所 みたいなパンフレットが数枚、これみよがしに置いてあるんだって。 で、三大学卒の男性のみが会員でどうのこうの、ってところに 東大、早大、慶大 ってあったから 『三大学って 東大、京大、一ツ橋大 じゃない?』 ってイヤミ言ったら 『オマエはそんなことばかり言うから、行き遅れるんだ』 と。 Y子、ぶち切れよ~」 曰く。 小さい頃から、ベンキョウベンキョウでとにかく厳しかった。 だから高校まではずっと親のいうとおり、がんばってきた。 ちょっと・・・大学は親の希望とは違っちゃったけど・・・でも、親の言うことを聞いてきた。 卒業しても 「オンナであるまえに一社会人たれ」 って感じで、しっかり自立した人間になるように言われてきた。 駐在先の海外でもきちんとやってきた(Y子ちゃんの海外での評価は高く、引き抜き合戦もすごかったらしい)。 それがいったい何なの? 30才になったら途端に・・・! 「K子のところの親は 結婚について どう言ってるの?」 「う~ん、好きにしろってさ。 それもなんだかな~ なんだけどさ」 ひとしきり楽しそうに話し・・・急に声が暗くなりました。 「でね、突然なんだけど、ママ・・・ もし、K子がどうしようもなくなったら帰ってきてもいい?」 「あら、どうしちゃったの? 人間関係? いいわよ、ママは。 いつ帰ってきても」 「よかった。 ママはそういってくれると思ってた」 職場の英国人スタッフ。 40代♂。 隣席でチームを組んで仕事をしている。 立場としては ムスメの部下 になる。 親会社が日本企業とはいえ、 わけわからんコムスメが自分の上にやってくるのは面白くなかろう と、礼はつくして挨拶したつもり、なんだそう。 それが、何から何までいやがらせをするのだ、と。 連絡がムスメにだけ来なかったり、出張メンバーからムスメだけが外されていたり。 「わけわかんない。 だいたいが 日本語の世界 で、K子が指示しなくちゃなにも始まらないし、K子が仕事振らなきゃ ヤツには仕事が来ないってのに」 「でね、あ~ そうですか。 そうくるなら 100万倍 仕返ししてやるだけさ」 <強いムスメ で 「(どうせ必要ないし) ソイツにだけメッセージ落とさなかったら さらにひどいいやがらせなんだ」 どうも、そんなことがず~っと続いて、精神的に壊れかけたらしい。 「K子ってさ、こんなだけど 根はものすごく真面目でね。 とにかく人間関係はどうであれ、仕事はたんたんと済ませてたんだ。 だけどね、通勤で地下鉄のエスカレーターに乗ってるときとか、突然に涙が溢れて止まらなかったりするんだ。 悲しいとか そういう感情とは別に 涙が止まらないんだ。 なんか ヘンっしょ?」 ありがたいことに、仲の良い先輩も現在のオフィスにおられて、相談には乗ってくれていたらしい。 でも、とにかくチーム内のこと。 ソイツが変らなければ なにも変らない。 辞表も用意したらしい。 「オマエがやめて会社が受けるダメージはでかすぎる(お世辞だろうが)。 オマエが報告すれば ヤツはいつでも クビにできるんだから」 「でもさ、ママ ・・・ K子がそうやって だれかをクビにする なんてイヤなんだ。 相手にだって家族がいるんだし・・・ だいたい、自分はどこも悪くないのに、なんでそんな面倒なことしなくちゃいけないわけ? そんなことより 自分が辞めるよ」 「オマエが辞めたりしたら おとうさん(元同業)悲しまれるぞ。 会社でもここまでがんばっているのに」 「あ。でもね、○○さん。 K子はね、言ってみれば こうやってキャリアウーマンみたいに働いていること自体、自分としてはありえないんですよ。 だいたいね、高校だって卒業できるかわからなかったんだし。 それが間違って大学なんか行っちゃって。 さらに、就職なんかしちゃって ・・・ 8年も続いて。 もうね、自分の中では 十分すぎるんですよ」 「ね、ママ。 そうでしょう? こうやって 働いているなんて 考えられなかったでしょう?」 「そうだね~。 この子、どうなっちゃうんだ?って思ってたもんね」 「だから、もういいんだ。 ねぇ、ママ。 もう壊れちゃって、 壁にガンガン一日中 アタマをうち付けているようになってから帰ってくるより、その前に帰ったほうがいいよね」 「そりゃ、そうだ」 「もうさ、5~6年は遊んで暮らせるだけ貯金はしたし。 辞めて帰ったら 獣医になるように勉強する」 「あ。いいじゃん。 うちの獣医さんも文系大学卒業して、結婚もして・・・30代で獣医学部受験だもんね。 それもいい! あ。うちの近くで開業はできないけどね<超先走り(^^; ママはいつだって 『帰っておいで!』 だよ」 「よかった。 ママはそういってくれると思ってた。 で、パパには心配するから言わないでね」 「あら、さっき目の前とおって・・・そこにいるわよ。 なんとなく聞こえているんじゃない? 適当に話しておくわよ」 「いや~、この数日間、実は何度も電話をしかけたんだ。 でもさ、時差って・・・ もうダメだ、って電話しようとすると 『日本時間午前4時』 とかで・・・あきらめて」 「そっか・・・かわいそうだったね」 少し吐き出して、いつでも帰れる、と安心したのか・・・ 日本から追加の船便発送の件。 向こうのアパートは収納にとても不便だし、ろくなものも売ってないので、たくさん楽天でネットショッピングしたのがそのうち届くから、と。 それもあわせて送ってください、と。 う~ん、帰ってくる っていうのと 追加の荷物発送 ってのは矛盾もいいところだけど。 パパに話しました。 「どうしてオレには言うな、なんだ?」 と、ここでまたむくれるひと 約一名。 「オレはいつだって アイツの生き方、意思決定を尊重してるぜ。 アイツの人生は アイツが決めればいい」 パパはそう言ってたよ。 心配しなくていいよ。 たまには ガス抜き も必要だ、ってさ。 そうだ。 まだアパートにはインターネットつながっていないんだね。 6月半ばまでヨーロッパ中出張だって言ってたもんね。
by dogs4us
| 2008-05-26 17:04
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